匿名のマナー2009年11月04日

祝日なので実家に帰ってご飯を食べてたら、心配性の母が一言。

「大ちゃん、最近ブログのコメント欄でいろんなことを書く人がいるみたいだけど、大丈夫なの?」

老いた母も、ブログはちゃんと読んでるのですな。大丈夫だよ母さん、安心して、と優しい言葉をかけて、懐かしい母の手料理を味わった秋の夜。

というのはややフィクションで、実際は大皿中華が大得意の父の手料理、5皿を食べたのでした。料理ができる男になりたいです。

さて、今回はコメント欄で議論がなされているが、特に誹謗中傷があるわけではなく、単に文字数が多いから母が心配したと思われる。

ほとんどのコメントは生産的かつ非常に参考になる内容であって有難い限り(なかには筆者、他の読者の方も含めて「んんん・・・」と受け取られそうなコメントもなくはないですが・・・)。

今回に限らず、ブログの匿名コメントについてどういうポリシーを持って対応すべきかは、しばしば考えさせられるテーマだが、本ブログはこれまで(読者数も他の人気ブログと比べると全然小さいということもあり)とてもよい読者の方々に恵まれ、ほとんどネガティブな体験をすることなく来ることができた。

僕は一般論としては「通りすがり」として書き込んでくるのはネガティブなイメージがある(通りすがりの公園に落書きして帰っていくイメージを想起させる。いや、あくまで言葉のイメージですが)。

本ブログのご意見番である「通りすがりの外資生保」さんなんかは別で、一緒にランチを食べて(そういえばこれも中華だった)、仲良しになって色々なことを教えてもらっていますが。

しかし「ブログでの匿名コメント」については、すでに多くのアルファブロガーが意見を表明しているところなので、ここでは「マーケティングエクセレンス」という人気ブログの著者である大西宏さんの4年前のエントリー、「匿名のマナー」から、強く共感する部分を引用することで、私の意見表明とさせて頂きたく。

(元の記事 http://ohnishi.livedoor.biz/archives/22450741.html

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ブログへのコメントに関しては、匿名でブログを書いた人やその内容を誹謗中傷するというのは、見られていなければ何をしても良いという卑怯で恥ずかしい行為です。たばこや空き缶をポイ捨てするのと同じです。

議論する、批判するなら堂々と本名と連絡先を書いてやればいいのです。それもできない人には、批判する権利も、えらそうなことを書く資格もありません。

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匿名ゆえに、責任がなく際限なく好き勝手に書き込まれていく2ちゃんねるなどの掲示板世界と匿名ブログが違うのは、掲示板的世界は、そういう書き込みで成り立っているという暗黙の了解があるわけで、参加する限り、たとえぼろかすにけなされても「板」の流れに従うのがルールです。わあわあやっていればいいのです。

しかしブログは違います。ブログは書き続けられアクティブである限り、その管理人の個人的空間であり、管理人のルールや管理人の人格が第一の世界です。そこに一歩踏み込むにはそれなりの礼儀がいるということです。

反対意見でもいいのです。匿名でも結構です。書き込むなら土足で踏み込むようなことはしてはいけないということだと思います。

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コメントには必ず目を通していますが、このブログでは質問とかよほど答えたほうがいいと判断した場合以外は、コメントにお返しのコメントは書かないようにしています。特に意味はなく、それのほうが、議論が起こりやすく、さまざまな視点やご意見がいただけると思っているからで、その点をご理解頂ければと存じます。

コメントはほとんどすべてを残していますが、今後は削除する場合もありえます。その基準は管理人の気分ですので、その点もお含みいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
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私もこんな風に考えていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

コメント

_ 苗村屋 ― 2009年11月04日 21:48

私も匿名で書いているので、大きなことは言えませんが、自分の場合は匿名で言いたいことを言う為、というより、自分を守る為に匿名にしているという感じでしょうか。

以前、岩瀬さんの著書で「反対意見を述べることは、決して相手に失礼なことではなく、よりよい解を導くために必要なものなのだから」というコメントがありましたが、建設的な意見と攻撃的な批判とは分けて考えないとと思っています。

自分としては後者にならないよう気をつけているつもりですが、文章というのは難しく、時には誤解を招いてしまいますね。これは人間関係の構築と似ていて、過去にどういったコメントを残してきているかといった点が、見られるように思います。つまり、今までこういったスタンスだった人が、こんな悪意のある意見を言うはずがない、といった信頼関係にも似たものがあるように感じます。

_ 通りすがりの外資生保 ― 2009年11月05日 01:04

もう最後にするつもりが誘い水を頂いたのでついつい応じます^^
いつもながら長文になります。
でも、お母さん。たぶん私は大ちゃんの敵ではありません!(笑)

では、本題です。
私自身はおっしゃる通り岩瀬さんと直接の面識があるのでつい強い口調で書いてしまっても「投稿」ボタンを押す時にはそれなりな覚悟を持って臨んでいます。
私が匿名なのは匿名で投稿するしか許されないからであって、許されるなら実名投稿します。いや、正直なところそれでも苗村屋さんと同じように保身で匿名投稿するような気もしますが^^;

ところで、ひとつ意見というか投げかけなのですが、やはり生命保険というものはマクロ、一般論で語ることに意味があまりないのではないかなと思うのですが、いかがでしょうか?

もちろん、外から評論するのであればそれでいいと思います。
勝てないギャンブルだろうが確率論だろうが、確かにそこに一定の正しさがあります。

でも、真剣に保険業を生業にしようとしている人間が自分の大切な人に保険を勧める場合にも同じ理屈をぶつけられるでしょうか?

例えば、自分の弟に独身だから死亡保障が要らないと断言できますか?
彼が結婚前に一型糖尿になりもう保険に入れないという事態になった場合、その自分の発言に後悔はないでしょうか?
彼は少なからずあの時に保険に入っておけばよかったと思うかもしれません。

だから独身にも死亡保障が要るという簡単な話ではありません。
もちろん必要というのは簡単なのですが、確率では確かに単なるコストになる可能性が極めて高いのもまた事実です。その場合は、大切な人ならなおのこと無駄なコスト負担は避けるアドバイスをしてあげたいですから。。。

つまり、いくら確率が低かったり高かったりしても、その目の前の大切な人に起こる確率は常にゼロか100しかないと思うのです。
これが私の一番のポイントなのです。

以前も書きましたが、現場ではこういった悩みが常に存在すると思うのです。
頼ってもらえればもらうほど、近しくなればなるほどに保険をどう掛けるかは本当に難しい問題だと感じます。

だから、対面、ネット、相談窓口問わずに存在する各社の保険のシミュレーションについては個人的にはあまり重視していません。
あれこそが、誰でも保険が売れるマニュアルではないでしょうか?
よって、この問題に関する矛盾については私は特にコメントはないですし、矛盾しても然りかなと思うぐらいです。

保険にいつ加入すべきか、どのように掛けるべきかは一般論化するには限界がある問題ですし、立場を変えれば相手をどのようにでも批判できてしまいます。
例えば「定期」か「修身」かなども将来の金利動向が誰にもわからない点、そして実際に加齢するほどに保障は必要なくなるはずなのに心理的に保険がないことを不安に思う点などから、似た問題かなと。
まぁ、なんだかそこに付け込んだような商品ばかりを開発しテレビで垂れ流す某社もどうかとは感じますが(笑)


繰り返しになりますが、不確実なこと(生死、長期に渡る金利動向など)にコストを投下する生命保険に完全な正解はありません。

お客様の状況や考えをできるだけ深く把握し、保険に加入するメリット、デメリット、そして加入しないメリット、デメリットを正確にわかりやすい言葉で伝え、最終的な判断はお客様に委ねる。もし、意見を求められれば再度メリット、デメリットを伝えつつ「私があなたなら」「あなたが自分の家族なら」私はこうすると思いますと背中をほんの少しだけ押してあげる・・・なんだか無責任なように響きますが、今のところこれが最良の方法だと感じています。

その上で、こんな作業がきちんとできた上で、コンテンツ(保険商品)が安いならばそれが絶対良いに決まっています。ただ、この作業はマクロや確率や一般論では決して片づけられず、本当に丁寧なお客様との対話が必要だと思うのです。

これからこの国でどれだけのスピードで生命保険のコモディティ化が進むのかわかりませんが、その時間軸が想像より遅いとしたら、それは露出度ではなく、お客様がこれらのことを直感的に感じているからなのかもしれないとも思うのです。

もちろんコストが高く対面の能力が劣るような販路があるならば、それは必ず時間をかけて淘汰はされていくと思ってることも最後に付け加えます。

_ 三法あし ― 2009年11月05日 10:25

保険を売る人は商品についてよくわかっているのでしょうか、いや、わかっていません。いわんや消費者おや。そして保険の信頼が失墜していく。売り手、買い手、世間のそれぞれに一筋縄ではいかない問題があるように思えるのです。インターネットのコメントでも表象的に問題が垣間見れます。誰を非難したいわけでもありませんが、保険をポジティブに、実定的にみると、議論から逃げたくなるような現実があるような気がしてなりません。

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