保険学会デビュー2009年06月19日

今日の夕方、日本保険学会の関東部会にて発表してきました。

1. 保険業法改正による消費者余剰の拡大
2. 日米英の保険料比較
3. 米国におけるコスト情報開示
4. なぜ生命保険で情報開示が不可欠か
5. わが国へのインプリケーション

多くの方が聴きに来てくださり(わざわざ遠くから応援に来てくださったsh さん、ありがとう!)、大変貴重な体験となりました。

問題提起したかったのは、
1. 規制緩和でいろいろな業界で経済効果があったのに、生保業界では消費者には経済的なメリットはなかったようだ
2. 日本の保険料は米英と比較して何倍もの水準
3. 米国では早くから健全な価格競争の土台を作るべく、保険会社へ情報開示を義務付けてきた(自然に価格競争が起きるわけではない)
4. 生保は商品の性質上、会社側から多めの情報提供してあげないと、買い手と売り手はフェアな立場で向かい合えない
5. だからわが国でももっと商品に関する情報開示を義務付けることが必要ではないか(ちなみに、「価格」たる保険料の推移に関するデータ開示も今は皆無なので収集する必要あり)
といったポイント。

ここで開示されるべき「情報」とは、
① 「保険選択情報」
 買い手自身のニーズに最適の保険種類を選択可能にする情報
 ⇒ 「バイヤーズガイド」に該当するものを全べての買い手に事前交付を義務付け

② 「保険商品内容情報」
 購入検討中の保険商品の基本的特徴を理解可能にする情報
 ⇒ 約款・契約のしおり(+できれば保険料の内訳)の開示を義務付け

③ 「保険商品比較情報」
 同種の生命保険を比較可能にする情報
 ⇒ コスト比較情報の開示を義務付け
と整理できる。

終わったあとの反応からは、ナカナカ好評だったようです。業界外から来た者の強みとして、フレッシュな視点を失わないようにしたいと思います。

よい週末をお過ごしください!明日はライフネット「お客様ふれあいフェア」だ。