炎上マーケティング2011年01月18日

正月明けに、事故で大騒ぎになった某社。炎上マーケティングが奏功して、絶好調とのこと。ニュースでやればやるほど、そのサイトにアクセスが殺到し、HP上で提供されている別のオファリングが購入されているとのこと。恐るべし、炎上マーケティング。

もちろん事業の特性(サイトで提供しているある商品の品質が、他の商品の品質とは相関がない)が大きいのでしょうが、ネットで炎上し、テレビで取り上げられ、ネットのリアルビジネスに波及する、という好循環(?)が生まれている。

これまではネットでどれだけ話題になっても、それがテレビなどマスメディアに波及してリアルな世界に影響を及ぼす、ということはなかった。例えばyoutubeで話題になった、なんだっけ、秋葉原でゴレンジャーが登場するナイキのCM、ネット上ではかなりBuzzしたけど、実世界で知っている人はほとんどいなかった。

しかし、昨年からは、Wikileaksやら尖閣諸島ビデオやらustreamから田原さん司会の朝生へ行くなど、「ネット→マスメディア」という話題の広がり方がある意味確立したような気がする。これはすなわち、マスメディアの人も次の話題を探すべく、ネット上で話題になっているネタをより積極的に調べに行くようになる、ということか。

炎上は意識的に作れるものでもないが、今回は騒ぎが若干収縮したかのようにみえたタイミングで外人CEOがビデオで会見を発表し、それがヤフーニュースで取り上げられ、再度ウェブサイトにアクセスが殺到するといった具合に、「完璧」といえるまでのPRだった。

(注)上記をよく読んで頂ければ分かると思いますが、私は同社が起こした事故について肯定している訳でもなく、炎上事故によって顧客の流れがどのように変わったかということを、関係者の話から整理して書いてみただけであり、論じたいのはネット上の出来事がマスメディアの報道、ひいてはリアルの消費者行動に与える影響についてです。