謹賀新年2010年01月01日

ついに新しい年がスタートしました!

新年の抱負は、、、出口の新版「生命保険入門」をパラパラ見ながら考えているところなのですが、

少なくとも昨年以上に、頭が擦り切れるまで考え抜き、会社がこれから向かうべき方向性を的確に整理していくとともに、

自分にもっと負荷をかけて、たくさんのインプットと、質の高いアウトプットをしていきたいと考えています。

今年もどうぞ、よろしくお願いいたします。

今年も行脚2010年01月04日

新しい年が始まりましたね。年始の会議が入っていたり、神社にお参りに行ったり、年賀状の整理をしたりと慌ただしくしています。

今日のお昼間は生保協会の賀詞交歓会。いつもアウェー感がいっぱいで緊張していて、出口の後ろを金魚のなんとかのようにくっついていて、

「出口さん、お久しぶり!」
「おぅ、けんちゃん!あぁ紹介するよ、うちの副社長」

みたいなやり取りを繰り広げているところ、今日は某大手生保の調査部の若手3名から、立て続けに声をかけられたので嬉しかった。

ひとりは数年前、MBA友の会の講演を聴いて下さり、今年留学から帰ってきた方。ひとりは留学時代の同級生と高校・大学の親友。もうひとりは、お互い面識がなかったのですが、なんと高校の同級生。なんとも不思議なご縁で。

さて、行き帰りの地下鉄で出口と話していたのですが、昨年の「行脚」なる講演の回数は、私が45回、出口が60数回で、僅差?で負けてしまいましたが、二人合わせて100回近く。平均して50名の方々が来られるとして、5千近い方々と「対話」をしたことになる。

これは、保有契約がまだ2万件弱の当社のような会社にとっては、非常にインパクトがある数字なわけです。やはり「リーチとリッチネスのトレードオフ」というのは「健在」なわけで、広い人にリーチできる広告はどうしても密度が薄くなってしまう。これに対して、少ない人数と対話をしたのであれば、メッセージは強く伝わり、残り、そして多くの人に伝播する。

というわけで、今月はすでに7件!も入っているのですが、引き続き、どこでも伺いますので、ぜひお声掛けください!インフォ@lifenet-seimei.co.jp にメール頂ければ、都合がつき次第伺います。

今年は東京だけでなく、地方にも伺いたいと思っていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください!

* 過去のセミナーの様子については下記をご参照ください!
http://staff-blog.lifenet-seimei.co.jp/cat79/index.html

新年の抱負 第一弾2010年01月05日

いま、社内ランニング部で皇居を走ってきました。手がかじかんで、ちゃ・ん・と・キーボード・が・う・て・な・い。

元旦に新年の抱負を立て忘れた。

たくさんあるのですが、取り急ぎ思いつくままに:
・ 健康増進 ⇒ できるだけ毎週火曜のランニングに参加
・ 海外にも発信 ⇒ 将来の海外展開への布石
・ 国内でも発信 ⇒ 本を少なくとも二冊は執筆
・ 行脚、行脚、行脚! ⇒ 100回目標。皆さん、呼んでください

頑張ります!心地よい疲労とともに。

生命保険入門(新版) - part 12010年01月06日

相方の出口の「生命保険入門」(岩波書店)が5年ぶりに大改訂され、新版が出た。献本御礼。社内だから違うか。
http://www.amazon.co.jp/dp/4000236873

この本の旧版は擦り切れるくらい読み返しているのだが、生保業界にかかわらず、わが国の金融システムがどのように発展してきて、これからどのように進んでいくのか、生命保険という一つの(大きな)金融業を題材に理解できる良書だと考えている。

今回は半分以上を書き変えているようで(いつも週末、夜遅くまで大変そうだった)、改めて読み応えがある。

取り急ぎ、読んでいて、気に入った箇所を紹介したい。

時価会計については、金融危機後、停止すべきとの声もありますが、出口は力強い意見を持っている:

「経済価値会計の問題は、一部で囁かれているような投資銀行のM&Aの道具や、ましてやアングロサクソンの陰謀等では決してなく、ALMに資する等、経営者の正しい判断を導くための1つの道具立てとしてとらえるべきものであろう。公正な経済価値で資産と負債を評価することは企業活動の実態をより正しくとらえようとする人間の営為に他ならない」(p.113)

低金利政策のインプリケーションについて、有利な貯蓄商品を創る難しさ:

「このような(注:低金利政策が継続される)見通しの中で、そもそも生保であれ、銀行、証券であれ、有利な長期金融商品が設計できるだろうか?答えは悲観的なものとならざるを得ない。低金利政策は文字通り期間の利益を限りなくゼロに近いものとして、生保や年金に代表される長期金融商品を市場から一掃してしまうものである」(p.157)

保険業界、規制緩和から15年の検証。「抵抗勢力」となった大手生保のありようを、痛烈に批判している:

「この10年の間に、攻める銀行業界と守る生命保険業界の間で熾烈な戦いが行われ、その結果として、前述したような新しい販売規制が設けられた。この問題には、日本の社会が抱えている重大な問題点が凝縮されているように思われる。すなわち、①規制緩和に時間がかかり過ぎ、時間との競争に敗れる、②失われたのは、実は10年という時間だけではない。既得権を守る側が、知恵を振り絞って規制緩和の効果を減殺させるような新たな障壁を(失われた時間の間に)創りあげる。たとえて言えば、10年攻城してやっと城門が開いたと思ったら、その10年の間に、内側に新たな城壁が完成していたようなものである。一般論ではあるが、あらゆる規制緩和は、思い切って短時間でやるべきではないか。一気呵成に規制緩和を行えば、守る方でも、非生産的な第2の城壁作りに経営資源を投入するのではなく、新たな商品やサービスの開発等、もっと前向きの仕事に勢力を割くはずだ」(p.169)

最後の文章とか、身内ながらカッコイイ。これくらい力強いメッセージを発信できるようになりたいです。

まだまだ紹介したい箇所があるのですが、今から名古屋に行ってきます。

生命保険入門(新版) - part 22010年01月07日

出口の「生命保険入門」(岩波書店)の新版が出た。昨日に引き続き、自分が線を引いたいくつかの箇所をご紹介したい。

● 生保が戦後の経済成長に果たした役割とそのインプリケーション

「復興期の生保は(長期)貯蓄の奨励、雇用機会の提供(特に、セールスレディ)、設備資金の安定供給、公団住宅の供給、株式市場の育成(株式を長期安定保有)等の面で日本け自愛の復興にも大きく貢献したものと考えられる(蛇足だが、これらのノウハウは現在の発展途上国にも十分活用できる余地があるのではないだろうか)」(p.15)

* 蛇足の部分もかなり面白い。ベトナムとか?

● 生保がバブル崩壊後、不良債権が少なかった理由(ケガの功名)

「・・・インカム配当原則と呼ばれた行政指導(原則として利差配当の財源はインカムゲインに限り、キャピタルゲイン(有価証券の売却益)やキャピタルロスは考慮しない)が存在していた(中略)

一般に生保の不良債権が銀行に比べて少なかったのは、バブル期に不動産投資や不動産担保貸付より直利の高い外貨投資を選考したためである」(p.17)

● 銀行の不良債権問題と生保の逆ざや問題の違い

「かつてのわが国の銀行が業務純益は高水準ながら不良債権に苦しめられていた、すなわちストックが大きく毀損していたことに対して、生保はフローの収益の3本柱の1つが恒常的に大きく毀損しているのである」(p.138)

* なるほど、確かに。

● 生保に長期で固定金利(予定利率)をコミットさせる時代が終わる?

「思うに、生命保険のような長期の確定利付商品は、現在の変動著しい金融マーケットの中では、そもそも理論的には成り立たないのではないだろうか。現に、固定債務を生命保険会社に引き受させてもよいのかという議論もある。少し長い目で見れば、既契約を含めた予定利率変動制への移行は、例えば為替取引の固定相場制から変動相場制への流れと同時に、現在の金融市場の必然的な大きな潮流であるのかもしれない」(p.102)

● わが国の財政の問題点をクリアに説明

「わが国の財政は危機に瀕している。40兆円前後の収入(税収)しかないのに、一般会計で90兆円~100兆円前後を消費し、国・地方・隠れ債務等すべてを含めれば1,000兆円を超える借金があると囁かれている。この根本原因は、わが国が歳入面では小さな政府であるのに対して、歳出面では大きな政府であることに求められる(これまでは奇跡の高度成長がこの矛盾を表面化させなかっただけである。

21世紀のわが国は、好むと好まざるとにかかわらず、歳入面での大きな政府か(増税、社会保険料の引き上げ、すなわち国民負担率の引き上げ)、歳出面での小さな政府か(社会保障給付等の引下げ)の選択を迫られることになろう。」(p.239)

● 若干趣味の豆知識が散らばっている箇所

「要は現在の経営陣が推薦期間を選び総代を選考するというシステムであって、株主総会に比べチェック・アンド・バランス機能がどうしても甘くなるという点は否めない・・・直接民主制は1つの理想ではあるが、スイスの州のような小さな地域に限って残存しているように、わが国の生命保険会社のような大企業には、元々相互会社は馴染まない制度であるとも考えられる」(p.88)

* スイス書かなくてもいいでしょう(笑)

● 民間保険が公的保険(社会保障)を代替できない理由をコンパクトに言い表している箇所

「社会保障は政策判断によって税金の投入が可能である。加えて、世代間の資金の融通も可能である。民間の生命保険会社が社会保障より優位に立とうとすれば、よほどの高金利の時代でかつその会社の運用能力がきわめて高い場合等に限定されるだろう。(中略)

市民にシビル・ミニマムを提供することは、社会保障固有の領分であって、生命保険はそれを代替することはできない。小さな政府であれ大きな政府であれ、社会保障と生命保険はあくまで補完関係に立つものであって代替関係に立つものではないのである。」(p.239-240)

● 現在の1社専属セールスの構造的な問題

「計算上では2-3年でほぼ全員が入れ替わるほどの激しいターンオーバーは、国民経済的にみても壮大な無駄としか形容のしようがない」(p.152)

「ターンオーバーの根本原因は、セールスの宿命と考える見方も一部にはあるが、需要(市民の生保ニーズ)に必ずしもマッチしない供給サイド(生命保険会社)の競争心(新契約獲得競争)や拡大路線(常に営業職員数の増大、少なくとも現勢の維持を目指す経営)に求められよう」(p.82)

「十分な教育や訓練を受けず、また相応の販売経験をの積むことなく退社していった未熟な営業職員の販売した生命保険契約の中には、不十分な説明や義理人情に基づく募集、無理な募集によるものもかなりあり、それらの契約は早期に解約されたり失効するケースがどうしても多くならざるを得ないからである」(p.84)

● 業界の非常識に憤っている箇所

「専門家である生命保険会社が正しい保険商品の比較情報を提供しなくて、一体誰が消費者に生命保険を選択する的確な判断材料を提供できるというのだろう(まさか一部のマネー雑誌等の使命ではあるまい)」(p.194)

「メディアの覆面調査によると、約款の送付依頼に応じた生命保険会社は、16社中7社しかなく、残りの会社は「約款は契約時に渡すもの」という回答だったと言う。これは社会常識にまったく反しているのではないか。商品の内容(約款)を知らずして、どうして契約ができると言うのだろう。しかも、住宅・マンションに次いで高い買い物を、である」(p.229)

● 業界のトップ企業への提言

「以上、予定利率の引き下げ問題についての論点を整理してみた。公平性の原則は近代的な生命保険会社の経営基盤そのものである。いろいろな立場を検討すると、やはり、リーディングカンパニーが先頭に立って予定利率を引き下げ、同時に(死差益や費差益が安定的に生じている)予定死亡率や予定事業費率も見直して生命保険数理を1日も早く正常な姿(教科書通りの姿)に戻すべきであるという結論を選択せざるを得ないと思われる・・・

(略)株価が回復に向かうと、生命保険会社の決算も好転し、この本質的な問題を議論する土俵は次第に失われていった。そして、無為無策のまま今日に至っているのである」(p.148)

★ という感じで、生保業界の方はもちろん(必読)、業界外の方にとっても面白いと思うので、ぜひ皆さんも買って読んでみてください!
http://www.amazon.co.jp/dp/4000236873

生命保険入門(新版) - final2010年01月08日

生命保険入門(新版)の気に入った箇所を紹介するシリーズ、最終回。ひとつひとつ、本を見ながらテキストを打ち込んでいたら、編集に携わった同僚から「言ってくれればデータ送りましたけど・・・」だって。いや、本のテキストを自らの手で写す(タイプですけど)ことによって、その言葉が自分の血となり肉となる。そう思い、今回も自分で書きます。

● 日本の生保業界、国際化への想い

「国内市場が異様に大きかったこともわが国の生保が海外展開に二の足を踏んだ理由かもしれない。また、海外展開や業務の多様化については、生保のみならずわが国の銀行も全体としては似たりよったりである。内向きの体質は、1940年体制の下で長く規制に慣らされてきたわが国の金融界全体の宿痾なのかもしれない。しかし、われわれが東京で外国の銀行や保険会社を親しく目にするのと同じ程度に、ニューヨークやロンドンで邦銀や日本の生損保の活躍ぶりを目にしたいと望むのは、どだい無理な注文なのだろうk。そうではあるまい。そうなったときに初めて、わが国の金融産業の国際的な競争力が復活したといえるのだろう」(p.155)

* そうだ、いつからか、諦めていたが、できないわけではない!ガンバレ日本の金融機関!

● 出口が大手生保の社長になったらやりたかったこと

「生命保険業界の将来 - 発展シナリオ

・・・A社は、大手生保と大手損保が手を組み、X年前に都市銀行を傘下に収めたのを皮切りに巨大な金融コングロマリットに成長した。現在のA社は、東京にある持ち株会社をヘッドクォーターとして、投資銀行、リテール(商業銀行と保険)、アセットマネジメントの3つの分野で成功を収めている。投資銀行部門は、中国人・米国人のスタッフの方が日本人よりも多いと言われており、その本部は上海に置かれている。・・・A社は(アジア等からの)日本への留学生を優先的に採用する企業としても国際的に知られている。・・・

A社の保険部門の売上比率は、現在国内が80%、海外が20%だが、(朝の7時から夜の11時まで働くと評判の)40歳のCEOは、10年先には、積極的なM&Aにより海外比率を50%に引き上げたいという野心的な「グローバル50ビジョン」を先日打ち上げたところである。・・・

また、アセットマネジメント部門(トップは30歳代の英国人)の運用成果が優れているので、A社の確定拠出年金や、投資信託、変額保険は実によく売れている。なお、A社のコールセンターは中国の大連に置かれており、そこから国内2,000万人の顧客に対して24時間サービスを提供している。

A社は、就職人気ランキングの常連であるが、それは定年が70歳(ただし役員定年は55歳)ということも一因である。国籍や年齢・性別に関係なくほとんどのポストがFA(フリーエージェント、立候補制)化されており、また360度評価が徹底されているので安心して働ける。前任のCOOが役員定年前に自ら進んでリタイアした後、故郷の支店長にFAチャレンジして見事に採用されたということでニュース欄を賑わしたのはつい最近のことである」(p.174)

うーん、こういった会社が作れたら素晴らしいですね!というわけで、出口のアツイ想いがこもったこの本、ぜひ皆さまも読んでみてください!

http://www.amazon.co.jp/dp/4000236873

名古屋にてセミナー(1月16日土曜14時半~16時半)2010年01月09日

マネックス内藤さんと昨年やったセミナーが好評だったため、このたび名古屋でも開催することにしました!

「20代、30代ビジネスパーソンのためのマネーとキャリアの磨き方講座」

日時:2010年 1月 16日(土)14:30~16:30 ※14:00開場、受付開始
会場:ウインクあいち(愛知県産業労働センター)
名古屋市中村区名駅4丁目4-38 電話052-571-6131

詳細・お申し込みはこちらからどうぞ
http://iwill.livedoor.biz/archives/50961972.html

危機管理2010年01月12日

3連休、5年ぶりに男友達4人と旅行をした。

下着と服、洗面用具だけの簡単な荷造りを5分くらいでして、財布とケータイと本を持って、さらっと家を出た。

俺って海外旅行慣れしてるから、本当に身軽だよな~。まるで国内旅行みたいじゃん。航空券もネットで予約したから、Eチケットで手ぶら。

少し早めに出たので、カフェでお茶を飲んで待つ。あと20分くらいで成田エクスプレスに乗ろうとしている頃、友人の一人から電話がかかってきた。

友: 「あぁ、今回さぁ、なんか持っていくものってあったっけ?」

岩: 「え?小学生じゃないんだからさ、持ち物とかやめてよ。あるわけないじゃん。。。あ゛っ」

そのとき、自分が余りに身軽過ぎることに気がついた。

パスポート忘れた・・・

飛行機は18時20分。成田エクスプレスは16時。時刻は15時40分。

いやぁ、我ながら落ち着いていた(汗)。焦る気持ちをなだめ、各方面に電話をかけて、家に取りに帰り、ギリギリ16時半の電車に飛び乗り、17時半に成田に到着できた。空港ではカウンターで友人に一言言っておいてもらったら平気でした。

Twitter でこのことをつぶやいたら、「20分でパスポートを発行してもらう技というのがPresidentに載っていました!」というコメントを頂いた。本当かなぁ。

日本で最も人材を育成する会社2010年01月13日

酒井穣さんは留学中のブログ仲間。

当時からセンスいい文章を書く人だなぁと思っていたので、「はじめての課長の教科書」がベストセラーとなり、ベンチャー経営にかかわりながらもビジネス書作家として活躍している姿を見ると、自分の「目利き」が実証されたようでとても嬉しくなる。

昨日、新著「日本で最も人材を育成する会社」を送って頂いた。主題は「人材育成」なのだが、私はいくつかの異なる観点から興味深く読んだ。

http://www.amazon.co.jp/dp/4334035426

【名言集として】
梅田望夫氏の「ウェブ時代 5つの定理」はシリコンバレーの雄たちの心に残る言葉を集めた名言集だが、本書もそういう楽しみ方ができる。

いくつか自分の心に残った言葉をピックアップすると:

「私は人間を弱者と強者、成功者と失敗者とにはわけない。 学ぼうとする人としない人にわける。」 ベンジャミン・ハーバー(社会学者) (p.42)

「練習をしないプロのスポーツ選手に未来がないなのと同様に、ビジネスのための勉強をしないビジネスパーソンには未来がありません」 (p.43、これは酒井さんの言葉) 

「面白いことがひとつ増えれば、そして、やり遂げたことがひとつ増えればなおのこと、そのたびにあなたの生きる力が増す」 ウィリアム・ライアン・フェルプス(アメリカの教育者) (p.70)

「笑うのは幸福だからではない。むしろ笑うから幸福なのだ」 アラン『幸福論』 (p.77)

「学びの情熱のパンデミック(大流行)を起こすことができれば、人を育てる社風は、比較的短期間でも醸成できると考えています」 (p.103、これも酒井さん)

【人材育成のためのコンセプト集】
これも、よく集めたなというくらい、学者やコンサルが開発したコンセプト、そして独自のコンセプトがが豊富に盛り込まれている。

<伸びる人材の共通点>
伝説の打撃コーチ、高畠導宏の「伸びる人材の共通点」。自分は七項目のうち、どこまで満たしているか?
・ 素直であること
・ 好奇心旺盛であること
・ 忍耐力があり、あきらめないこと
・ 準備を怠らないこと
・ 几帳面であること
・ 気配りができること
・ 夢を持ち、目標を高く設定することができること(以上、p.49)

<修羅場の経験>
名マネージャーの要件としての「修羅場の経験」について、5つのカテゴリに分類した上で、それぞれについて具体例を交えて語っている。
① 業務上の大失敗
② 昇進の遅れや降格
③ 部下の問題
④ 植生の変更や転職
⑤ 個人的なトラウマ

こういう一見すると曖昧な概念を構造化する力は面白い。

<勝ち癖をつける>
「バックワード・チェイニング」というコンセプトは非常に興味深い。「『つねにゴールのテープを切る』という成功体験を積ませつつ、徐々に難易度を高めていく経験のデザイン手法」とのこと。詳しくは本書p.130-131

【コンサル的な緻密な論の組み立て】
章の構成を見るだけで、酒井さんの頭がいかにMECEでロジカルに構成されているかが分かる:

第一章 何のために育てるのか(人材育成の目的)
第二章 誰を育てるのか(育成ターゲットの選定)
第三章 いつ育てるのか(タイミングを外さない育成)
第四章 どうやって育てるのか(育成プログラムの設計思想)
第五章 誰が育てるのか(人材育成の責任)
第六章 教育効果をどのように測定するか
第七章 育成プログラムの具体例

読み進めながらも、「いま何の話をしているんだっけ?」というのが頭にすっきり入ってくるのが嬉しい。プレゼン資料を作る際にも、こういった構成は勉強になるはず。

ということで、まだまだ紹介したい箇所は多いのですが、人事担当に限らず、「いかに己の能力を高めるか」という観点からも参考になる一冊だと思います!

新卒者向け説明会 in 名古屋2010年01月14日

ライフネット生命は本格的に新卒採用を開始しています!

社長の出口と当社採用担当が、全国5都市で行脚・質問会を行いますが、その第1回目が来週19日(火)に名古屋で開催されます。

まだ会場に余裕がありますので、当社を受験されるか決めていない方でも、是非社長の話を聞きに来ていただければ嬉しいです。

出口の話は本当に幅広ですので、皆さんの今後の長い人生へのヒントをつかんでいただけるかもしれません。

エントリーはこちらから
http://job.rikunabi.com/2011/company/seminar/r772710024/C001/

ライフネット生命の新卒採用ページはこちら
http://recruit.netseiho.com/