高齢化社会と保険会社の役割2010年07月05日

先週、世界第二位の保険グループであるアクサグループのCEOの話を伺う機会に恵まれた。

曰く、これからすべての先進国が社会の高齢化という問題に直面する。そこでは、まだ元気な60歳が仕事を退職し、人口が減りつつある勤労世代がその後の生活を支える、という構図は成り立たなくなっている。

そこでは、定年制の柔軟化、年金の負担と給付を再設計する必要があるが、民間保険会社が果たしうる役割も大きい。40歳から備えを始めてもらい、長寿リスクを皆でシェアすれば(いわゆるトンチン年金の発想)、財政的には支えられるはずだ。

実現するには色々と課題があるのでしょうが、長寿社会も保険会社にとってチャンスと捉えて、従来の年金商品(死亡時に積立金が返却され、トンチン性がない)ではない、新しい商品が出てくる環境が整うことを、期待したい。