ラブレターを書きたくなった2010年02月03日

一冊の本を読んで、著者に。

「面白いことをとことんやれば、『起業』は必ずうまくいく」

著者の栗原幹雄氏は、フレッシュネスバーガーの創業者で、現在も社長を務めている経営者である。

昔から、フレッシュネスが好きだった。

学生時代は、駒場キャンパスの裏に佇む小屋に、カノジョと歩いた。そのあとも、ほっと一息つきたいときは、向かった。今は、静かに原稿を書きたいときに、自転車に飛び乗る。

留学中に、ノーマンロックウェルの美術館に行った。あの世界観も、アメリカ人でなくともどこかノスタルジックな余韻を残して、ほっとする。

しぼりたてのレモネード、手作りを感じるパンとパテ。たくさん置かれたケチャップとマスタード、スパイス。ちょっとジャンキーなオニオンリング、有機栽培コーヒー。

全部、大好き。

最近、ビジネス書はあまり読まない。読みたいと思うのは、自分が「いいな」と思うものを作った人、成果を出した人の著書だけ。したがって、本書は、センスのいい装丁に惹かれなくとも、きっと手に取っていたと思う。

中を開くと、フレッシュネスバーガーができるまでのドラマ、店作りに込められた手作りの想い、ビジネスパーソンとしての仕事へのアプローチ、共感できるところが多すぎて、途中からページに折り目をつけるのを辞めた。ついているページの方が、ついてないページより多くなりそうだったから。

読みながら、気付いた。そうだ、ライフネットは、フレッシュネスバーガーのような世界観を作りたかったんだ、と。

ハイタッチでアナログな店

玄人がはびこる世界に持ち込まれる、素人ならではの視点。「だから素人は困るんだ」、というぼやきに対して、「気持ちはわかる。わかるけど、わかってないよなぁ」と感じること。

お客様の目の前でオムレツを焼き、「熱っ!」と火傷させて、お客様を驚かせたい気持ち。

少数精鋭のプロデューサー集団を目指す

そして、人生、キャリアに向けられた考え方。

突然訪れた、エリートサラリーマン27歳の転機。直感に従い、「面白い」と思った人生に踏み出したこと。

ピンチはチャンス。問題が生じたら、それに正面から取り組んで、楽しくしてしまうこと。

仕事とは、大人が真剣に打ち込む価値のある「遊び」

いずれも、うんうん、とうなづきながら、読み進めた。

そして、本の作り、言葉の選び方など、編集者の腕も光る。ビジネス本とは思えない、秀逸な読み物です。アスペクトさんという出版社、失礼ながら存じ上げませんでしたが、ちょうど気になっていた本(「この落語家を聴け!」http://www.amazon.co.jp/dp/4757215207)も同社だったので、何かご縁を感じる。

フレッシュネスが好きな方、必読です。心が洗われました。
http://www.amazon.co.jp/dp/4757215444/

著者に、ラブレターを書こうっと。

コメント

_ shinn ― 2010年02月14日 19:09

早速、「面白いことをとことんやれば、『起業』は必ずうまくいく」 を拝読しました。
私が最も共感したのは、
「お客様に喜んでもらうことがすべの原点であること」でした。
仕事の本質は、まさにここにあると再認識しました。
また、ホスタピリティという言葉にも惹かれました。
私はIT企業に勤めており、お客様との直接的な接点はありませんが、お客様の喜びを直接感じられ、人間と人間が直接触れ合えるような環境をIT業界でも実現することができれば、「面白い」のではないかと思いました。

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