嬉しかったこと2009年07月27日

嬉しかったこと二つ。

 最近、入社した同僚が、「生保協会の部会で話していたら、ライフネットがいま働きたい会社ナンバー1でしたよ~」と言っていた。同業の皆さんからもいいイメージで映っている!ということは、励みになる。もちろん、部署にもよるのでしょうが(営業の人から見たら・・・)。

 連載を担当してくれていた編集者の方が退職し、新しい道を歩むことに。
 「連載最終回のキャリアに関する記事を読んで、私も本当にやりたいことを追い求めなければいけない、と背中を押されました」
 自分が語った言葉が、他の人の人生に少しでも影響を与えることとなるなら、文章を書いていた甲斐がある。嬉しかったので、連載最終回の記事を一部抜粋して週初めのエントリーとさせて頂こう:

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 最後に、私がMBAを通じて気がついたもっとも大切なことは、キャリアは鉄道で大陸を横断する、長い旅のようなものだということです。目的は、少しでも早く目的地に到着することではありません。ゆっくりと旅をするなかで、電車の窓から眺める風景、聴こえてくる音や外の匂い、そして居合わせた人との会話、その一つひとつの旅程を楽しむ、そのことこそが旅なのです。  

 キャリアも同じです。私ももう少し若い頃は、早くマネージャーになりたいとか、早く留学したいとか、とにかく次のステージへ進みたいという気持ちが強く、いつも自分が通過点にいるような気持ちがしていました。そこでは常に自分が不安定な存在であり、100%満足することができませんでした。しかし、早く目的地に辿り着くことをゴールにしていたら、目的地に辿り着いても次の目的地を探さなければいけない。延々と満たされない人生です。

 それがいまは、考えが変わりました。どこかに到着することではなく、そこに向かって迷い、もがきながらも、一歩一歩、前へ進んで行くことこそがキャリアであり、人生なのです。生命保険会社を大きくするという超長期の事業に携わるようになり、この事業を構築していく過程の、一瞬一秒を楽しみたい。すぐに終わってしまうかもしれない、一回しかない人生です。それを存分に噛み締めたい。これによって、どこか心のなかの平穏さを取り戻すことができたように感じます。  

 そもそも、人に「天職」といったものは存在せず、自分が何をやりたいかを探し求めて行く過程そのものがキャリアである。そんな考え方を主張したPlanned happenstance(計画された偶然)という新しいキャリア観を唱えたのはスタンフォード大学のクランボルツ教授ですが、私も自身の歩みを振り返り、この考えに大いに賛同します。