地上戦、空中戦2009年07月23日

開業から1年ちょっと、マーケティングをやってきて感じたのは、いくつものメディアを通じて、潜在顧客の意識にライフネットの存在を『重ね塗り』していくことの重要性。

生命保険という商材の特殊性もあるだろうが、一回の接触で買ってくれることはほとんどない。何度も存在を知り、興味を持ち、好きになり、信用をしてもらい、たまたま生命保険の加入・見直しを検討している時期に意識にあがらなければならない。

・ テレビ(広告、無料パブリシティ)
・ 新聞(広告、記事)
・ 雑誌(広告、記事)
・ ウェブ(広告、記事)
・ ブログ
・ 口コミ
・ 電話・メール
・ 対面相談

相手にする人数が多くなるほど内容は薄くなるし、少ないほど濃くなる。テレビだけで広告を浴びせまくるという戦略もあるだろうが、相当なディープ・ポケットでないとできないだろうし(そしてその広告費用も価格に上乗せされる)、おそらく効率はあまりよくないだろう。

あるときは数100万人が見ている媒体で露出をし、あるときは数万人の雑誌で、あるときは数100人の前で話をし、数10人の小さな勉強会で密な会話をし、目の前にいる一人のお客さまにも丁寧に時間をとって勧誘する。

どこかで「時間効率」みたいなことを考え出したら、少人数のオーディエンスへの取り組みを辞めてしまいそうだが、それは間違っている。結局のところ、人数と伝達密度は反比例する。

2000年ごろ、BCGの人が「ネットの本質はリッチネスとリーチのトレードオフを解消したことだ」と書いていたが、いまとなってはやっぱりそれは解消されていない気がする。ネットは所詮ネットであり、あくまでも薄いマス向け。個別の濃ゆい接触は、ネットではやりきれない。

やっぱり、テレビ・新聞のような「空中戦」と、一人ひとりに対して丁寧に訴えかけて行く「地上戦」、両方のバランスが不可欠なのだなぁ、と考えさせられた。地上戦は、じわじわと、ボディーブローのように効いている気がする。

コメント

_ sugihaya ― 2009年07月23日 16:53

地上にいられる時間がたった3分しかないのにも関わらず、ウルトラマンはいきなりスペシューム光線を発射しないし、ウルトラセブンだってアイスラッカーを投げない。2分半~2分45秒になるギリギリまで、チョップやキックで怪獣を弱らせないと、致命傷を与えられないことを知っているから・・・か?

まだまだこれからだよ!!

_ 通りすがりの外資生保 ― 2009年07月23日 20:47

岩瀬さん、お久しぶりです^^
ご近所ですけどなかなか遭遇しませんね。
まぁお互い半蔵門にいる時間は短いのでしょうけど。

今日のエントリーを読むとなんだか現場の本質に近づいているようでちょっと脅威かな?(笑)ただ、サプライヤーサイドから見ると、それらはすべてがコストですよね。次第に難しさは増し、そしてまた悩みも増して来るかも。。。

私は間もなくこの業界に足を踏み入れ12年目に突入です。
それぞれの立場で保険というひとつの解決策をお客様にもっと近いものにできるとよいですね^^

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