計画された偶然性2009年07月06日

週末はグロービス主催の「あすか会議2009」なるカンファレンスにてパネリストとして参加するため、山梨に行ってきました。

行ってみたら、チームラボ猪子さん、芸者東京田中さん、元カーライル朝倉さん、岡島さん、スマイルズ遠山さん他、知ってる人がたくさんいて、いろいろお話できて楽しかった。

パネルディスカッションはキャリアに関するもので、テーマが「計画された偶然性」。いわゆる、プランド・ハップンスタンス理論について。

パネリストは札幌に恋をして突然家を建ててしまい、三井物産を辞めてベリサインなどいくつかの企業の社長を務められている川島さんと、キッズベースキャンプの鈴木さん(同社の社長の島根さんとはつい先日別のパネルで御一緒したばかり)。

とても嬉しかったのが、グロービスの林恭子さんがモデレータを務められたこと。林さんは僕が学生のときにBCGの人事をやられていて、法曹の道を選ばずに同社に入社するきっかけを作ってくれた一人なのです。
http://gms.globis.co.jp/teacher/eoh_hayashi_kyoko.html

三つ子の魂とはよくいったもので、自分が大学生の頃に採用をやっていた人というのは、本当にいくつになっても頭があがらない・・・

「うぅ、岩瀬君が立派になってくれて、乳母役の林は嬉しいよ・・・」

と優しい言葉をかけてくれたが、はじめて会った12年前、まさかこのような形で山梨の山奥で一緒にパネルディスカッションをやっているなんて、夢にも思わなかった。

さて、皆さんのお話や、先日の遠山さんの話などを聞いていても、皆さん、ばっちりキャリアプランを立てていたわけではなく、小さな偶然の積み重ねで、今の自分にたどり着いたのだなぁ、ということを痛感した。

僕の場合、
・ たまたま高校の選択科目で取った「音楽」の先生が学生時代にジャズ小僧だったことからジャズと出会い
・ たまたま入った代々木NARUというジャズバーで仲良くなったボーカリストのお姉さんに「あなたはコクサイベンゴシを目指しなさい」と言われその気になり
・ 3年生のときに司法試験の最終で落ちて宙ぶらりんになったので、たまたま封筒が手書きだったから開封してみたBCGのインターンに参加し
・ BCGでたまたま席が近かった先輩に誘われて一緒に辞めてベンチャーに移り
・ たまたまベンチャーが失敗して、店じまいをすることになり、同じビルに入っていたヘッドハンティング会社のお兄さんに声をかけられてリップルウッドへ移り
・ たまたま?破局しかかった太平洋越しの遠距離恋愛を修復すべく、渡米してMBAに行くことになり
・ たまたま書き始めたブログが呼び水となり谷家さんと出会い
・ たまたま谷家さんがある方から伊佐さんを紹介してもらい、伊佐さんが谷家さんに出口を紹介したことからライフネット生命が生まれることになった
(伊佐さん→ http://www.lifenet-seimei.co.jp/newsrelease/2009/1810.html

まぁ、とにかく「たまたま」の連続なわけですよ。

結局、今の小さな自分のチープな想像力で考えられる10年後の自分の姿なんて、本当にちっぽけなものなのだから、

いつも10年後は今の自分が想像すらできないワイルドなことをやっていられたらいいなぁと思っています。ライフネットベトナム立ち上げとか。それも想像できてる範囲で、大したことないんだろうなぁ。

コメント

_ 松嶋貴明 ― 2009年07月08日 02:33

岩瀬さん、こんばんわ。
近年人気を集めている自己啓発系の本の多くは偶然を必然に変える方法をとうとうと説明している感があります(最も私は結構好きですが)、一方で岩瀬さんはハーバードの本のころから計画的に行動することが苦手だとおっしゃっていて、人生は偶然の繋ぎ合わせだと感じていた私には非常に印象に残りました。とはいえ、偶然を呼び込むのは努力や未来への希望が前提だと信じていますが。。。

さて、私は現在社会人MBAコースの真っ最中で(只今、2週間の交換留学でフランスにいます)、卒業課題としてケースライティングなるものがあります。ある一つの企業を取り上げて、ケースを書くというものです。実は岩瀬さんのネットライフ生命を題材にさせていただきたいと考えています。もちろん御社のご都合もおありでしょうから、ご相談させていただきたいと思っています。近いうちに正式にお願いをする予定です。その時はよろしくお願いします。

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